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コーヒーが出来るまでの流れ、栽培〜焙煎、ブレンドまで

コーヒーとは、実際に飲まれるまでどのような段階をたどっているのでしょうか?
ここでは、原産地での栽培から実際に消費されるまでの工程についてなど、コーヒーが出来るまでについて解説しています。


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≪ 栽培 ≫
緑色のコーヒーの種を蒔き発芽すると、3年目よりジャスミンのような爽やかな香りと共に、小さな白い花を咲かせるようになります。

花は約3日ほどで散り小さな楕円形で緑色の実を結びます。その後約8ヶ月後ほど経った頃、コーヒーの実は真っ赤に熟します。この頃のコーヒーの実は、色や形がさくらんぼに似ている事から「コーヒーチェリー」と呼ばれています。約4年程かけて育ち、5年目以降より収穫がはじまります。

 

≪ 収穫 ≫
十分に生育したコーヒーの実は、コーヒーの木ごと摘んで収穫します。コーヒーの栽培は山岳地帯が多いため、手摘みで行うのが一般的ですが、栽培地によっては機械などで収穫する方法もあります。

 

≪ 精製 ≫
収穫されたコーヒーの実からコーヒー豆を取り出す工程を「コーヒーの精製」と言います。
精製の方法は下記のとおりです。

乾式 (乾燥式/非水洗式/アンウォッシュト)
収穫したコーヒーの実をそのまま乾燥させる方法です。この乾燥したコーヒーの実を「ドライチェリー」呼びます。十分に乾燥したら果肉を取り除く作業を行います。
「カネフォーラ種」によく用いられ、主にブラジルやエチオピアで古くから取り入れられる精製法です。水環境があまり整っていない場所に向いています。この方法で精製すると、コーヒーの実に甘みが出て、味わいが柔らかになります。
湿式(水洗式/ウォッシュト)
収穫したコーヒーの実をすぐに果肉を取り除き、水槽で約2日間発酵させます。
品質を低下させる原因となる果肉や半熟豆などを完全に除去する為に 清潔な水で洗浄して乾燥させた後、脱殻します。乾燥後のコーヒーの種子の事を「パーチメントコーヒー」と呼んでいます。
一般的に「アラビカ種」に対して行われる精製法で、主にブラジル以外の生産地で用いられています。

その他、乾式と湿式の両方を合わせた方法(半湿式/半水洗式)や、ジャコウネコにコーヒーの木の実を食べさせてその糞から抽出する方法(コピ・ルアクコーヒー)などもあります。

≪ 選別 ≫
精製の後は倉庫などで一旦保管します。その後、脱殻機で果肉などを完全に除去しながらコーヒー豆を取り出していきます。

脱殻が終わったコーヒー豆はふるいなどの機械、または人の手により選別され、コーヒー豆の種類、大きさ、栽培地、生育状況などにより格付けされます。

様々な検査を通過したコーヒー豆は、麻袋や樽などに梱包され生産国から各国へと輸出されます。

 

≪ 焙煎 ≫
コーヒーの生豆は、そのままだととても苦くて飲めたものではありません。実際に飲む事ができるようにする工程を「焙煎(ロースト)」と言います。

焙煎とは、まだ緑色のコーヒーの生豆(グリーンビーンズ)を、約200℃の温度で約10〜20分加熱する事で、この焙煎によって初めてコーヒーらしい香りや苦み、酸味といった味わいが生まれます。この焙煎によりコーヒーの味が決定します。

これは各消費国で行われます。コーヒー豆卸業者が行う場合と、カフェや販売店舗などで自家焙煎で行われる場合とがあります。

・焙煎の段階
焙煎の程度は8段階に分ける事ができます。
ライトローストは実用的でなくほとんど飲まれることはありませんが、普段私達が飲んでいるコーヒーは中間の焙煎から深めの焙煎にあたります。

段階
ライトロースト
シナモンロースト
ミディアムロースト
ハイロースト
シティロースト
フルシティロースト
フレンチロースト
イタリアンロースト
適しているコーヒー
 
ブルーマウンテン
アメリカンコーヒー
レギュラーコーヒー
レギュラーコーヒー
アイスコーヒー
カフェオレ
エスプレッソ
焙煎の度合
浅い焙煎
深い焙煎
テイスト
酸味が多い
苦みが多い
カフェイン
多め
少なめ


≪ 配合(ブレンド) ≫
種類の違うコーヒー豆を配合して別のコーヒーの味を調和する工程を「配合」と言います。「ブレンド」と言ったほうがなじみがあるかもしれません。

コーヒー豆は栽培される場所や種類、収穫の時期などにより、その香りや味は多種多様です。また、焙煎の段階によっても味わいに違いが生まれます。そのため、コーヒーの品質安定のためにもブレンドという工程はとても重要になってきます。

異なるコーヒー豆をバランスよくブレンドする事で、1種類のストレートでは出せない新しいテイストや香りを引き出す事ができるのです。

 

≪ 粉砕(グラインド) ≫
焙煎したコーヒー豆を、お湯やお水で抽出しやすくする為に粉砕する事を「粉砕」または、「グラインド」と言います。一般的には「豆を挽く」と呼ぶ工程の事で、「コーヒーミル」や「グラインダー」と呼ばれる機械で行います。粉砕の方法は、コーヒー豆をすりつぶす方法と、カットする方法とがあります。

コーヒー豆を挽く際には、コーヒー豆の大きさが均等になる事を意識する事が大切です。挽き方が偏ってムラがあると、コーヒーの本来のうま味を十分に引き出す事ができなくなってしまいます。

コーヒーの粉砕が終わったら、それぞれのコーヒーの種類に合わせてコーヒーを淹れて飲みます。

・粉砕の種類と、コーヒーを淹れる時に使われる器具

挽き具合 淹れるときに適した器具
粗挽き
ボイル、バーコレーター
中挽き
ネルドリップ、ペーパードリップ
中細挽き
サイフォン、ペーパードリップ、
コーヒーメーカー
細挽き
エスプレッソ、サイフォン、ペーパードリップ

 

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